PCI Expressの規格

PCI Express

2002年に策定されたI/Oシリアルインターフェイス。PCIeと略称される

PCI Express1.1(第一世代)

規格のみ策定されたもの

PCI Express 2.0(第二世代)

2007年に発表され、2008~2011年頃発売のマザーボードに搭載された規格。1レーンあたりの帯域は片方向5GT/sある。

(GT/sはギガトランスファ毎秒の略で、信号速度を表す。これはPCIなどのバスが通すのは「データ」だけではなく様々な信号であり、bitやByteなどのデータ単位で表すのは不適切だと考えられたため)

PCI Express3.0(第三世代)

2010年に発表され、2012年以降発売のマザーボードに搭載された。1レーンあたりの転送速度は片方向8GT/sある。

PCI Express4.0(第四世代)

2017年に策定され、1レーンあたりの帯域が3.0世代と比べて2倍の片方向16GT/sになっている

PCI Express5.0(第五世代)

2019年内に策定予定の規格。3.0世代の4倍、4.0世代の2倍である片方向32GT/sの帯域となる。

各規格ごとの片方向帯域(GT/sec)
 x1 x2 x4 x8 x32 x64
PCIe1.1 2.5 >5 10 20 80
PCIe2.0 5 10 20 40 160
PCIe3.0 8 16 32 64 256
PCIe4.0 16 32 64 128 512 1024
PCIe5.0 32 164 128 256 1024 2048

過去の規格

PCI (Peripheral Component Interconnect)

ISAを代替する高速汎用バスとして1991年にIntelによって提案された規格。32bit 33Mhz~64bit 66Mhzの転送帯域を持つ規格があり、2000年代初頭頃までのマザーボードに搭載された。

※バス(bus)はコンピュータのデータ交換経路を指す呼称

PCI-X

PCI規格をベースに、バスクロックを133Mhzまで引き上げ高速化を図った規格。1,060MB/s~4,240MB/sの転送速度を持ち、32bit/33MhzのPCIと比較して8~32倍高速だった。

2002年前後にワークステーション向けマザーボードに搭載されるが、その後PCI Expressに置き換えられていくこととなった。

AGP (Accelerated Graphics Port)

1996年にIntelによってVer1.0が策定された規格。32bit PCIの上位互換であり、デバイスドライバ無しの場合は32bit/66Mhz PCIバスとして扱われる。

主にグラフィックボード専用のバスとして利用され、データ転送速度はAGP 1x (266MB/s)~AGP 8x(1,067MB/s)まであった。

1998年~2005年頃の間製品が発売され、その後PCI Express規格に置き換えられていった。